チルノが遊びにきた
久しく彼女と遊ぶことはなかったのだけれど、最近外で会うことが多くなって再び親しくなった。
彼女は相変わらず小さく、力強く、すぐにバテるけど復活も早い、そんな娘だ。無邪気なところが可愛らしくて、憎めなくて、どこか純粋な感じだ。
今日、いきなり僕の家に遊びにきたときは本当にびっくりした。「楽しくないしツマンナイ!」とのことで結構長い間、僕の家には来なかったのだけど。今日ははてさて何をしにきたのだろう。
「キラキラ!ダイヤモンドみたい!」
彼女が庭を指差す。クリスマスツリーだ。少し早めに外に出してみたはいいものの、なかなか雪は積もらないし、僕だけが見るツリーなんて、なんだか寂しげだった。
「チルノちゃん、雪を降らせてくれないかい?」
「いいよ、あたいできるよ!」
パアッと、大きな雪の結晶が空へ舞い上がったかと思えば、白く光って雪が降り始めた。
「ありがとう。」
彼女は不思議な力を使える。彼女はいわゆる " 妖精 " というものらしい。
「居間にお菓子があるんだけど、食べていかないかい?」
「いいの?ありがと!」
ドタドタと木の床を揺らしながら、僕の家に駆け込んでいく。久しぶりに賑やかな僕の家。なんだか、心が暖かくなったような気がする・・・。
「ストーブあっついから消していい?」
・・・今度はカイロでも用意しておこうかな。
ああ、指先が冷たいよ。